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第一回   『税金』

 事業を始めて二・三年経った頃、個人経営から有限会社に変更しました。
私が二十四・五歳の時だったと記憶しているが、年間売り上げは四名で一千万円にも届かず、税務署とは無縁の存在で申告すら理解していない頃のことです。汗水流して稼いだ金は全て自分の物で、誰からも干渉されること無く、自由に使えると信じていました。勤めていた頃の給与明細に税金が記載されていたことにも無頓着で、年末に還付金を「もらった」喜びだけが記憶に残っています。
 会社設立にあたり近所の税理士を尋ねたのですが、税理士曰く、「経理はガラス張りにしますか」…?「ガラス張り?」、外から干渉されない経理を希望しますかと聞いているのだろうと勝手に解釈し、「ガラス張りでお願いします」と答えたのです。
 私が初めて税の知識を持ったのは会社設立後四年程経ってからの事です。税理士から、「来週税務署が入りたいと言ってきています」と電話が有り、妻共々税務調査は初めてなので○△×…?ケセラセラの心境で承諾させられた次第です。
 話は変わりますが、その頃商品先物の勧誘電話が毎日の様に掛かってきていました。株取引は細々とやってはいましたが、商品先物は未体験で、小豆で資産を築いた話や借金で首が回らなくなり自殺した話などは聞いてはいましたが、何事も体験だと思い参戦です。関門取引所の「東京毛糸」を十枚買い注文。証拠金に百万払い買いと同時に百万損失か又は利益が出たら「売り」を指値(サシネ)したのです。指値とは、金額を指定して注文することで、いくらでもいいときは成り行き注文となります、指値注文より成り行き注文が優先され、朝一の場合は寄り付き注文が成り行きより優先されます。商事会社から十日程して「売れました」との電話が入り、運よく百万が二百万に化けたのです。十日程で投資額が倍になった喜びよりも怖さを知りました。「株」は今でも続けていますが、それ以来商品先物には手を出さないようにしています。
 ところで、喜びも束の間で、税務署より、「ある支出」が経費ではなく代表者所得と認定され、百万の追徴です。百万の金が商事会社から私、私から税務署へと流れました。税務署はハゲタカかハイエナか・・?複雑な心境で収めたのを三十数年経った今でも覚えています。当時は消費税もなく身近に税金を感じず、現代の小学生以下の税知識しか持ち合わせていなかった私ですが、税を意識し始めたのもその頃からでした。
 税金無くして集団生活はありえないし、集団生活をする上では税収は必要である。理解は出来るが…。 だが、税金はキツイ。所得税・市県民税・個人事業税・配当課税・固定資産税・株譲渡益税・都市計画税・利子税・あげくに特別土地保有税と、年齢とともに税金がこんなに多種多様にかかわってくるとは驚きです。しかも、条件付非課税まで導入しているから不公平であることは申すまでもありません。心で叫んでいます、「全てに課税し『非課税無しの消費税』一本にして諸々の税を無くせ」

田辺 父朗